新アニオタ王子
自分で
自分の考えてる事が分からない。
なんのためにこんな事をしているのか…
あたしにメリットなんて一つも無いのに。
…こんな、誰にでも手を差し延べる優しい女なんかじゃない。
そんなあたしの性格なんか
…あたしがよく分かってるはずなのに。
自分でも理解できない予測不可能な行動をとっている。
キモメン
岡本正寿。
ただの
アニメオタクのキモイ奴。
こいつは他人を同情させる強い武器を持っている…。
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それから一週間。
あたしは
せっかくの休みも学生時代に来た以来、久しぶりに岡本のために、100円均一に布団用洗濯ばさみを買いに足を運んだ。
貴重な休みに何をやってんだか…。
こんこん。
チャイムのない玄関のドアをノックすると、寝不足なのか目の下にひどいクマをつくって、まるで豚のお化けみたいな顔をした岡本が顔を覗かせた。
「…その顔マジヤバイんだけど。」
「会って第一声がそれ?
徹夜で仕事してたんだ…。
全然寝てなくて」
あくびをする岡本に聞きたい事を聞いたあたしは、返事も返さずに、ずかずか部屋にあがる。
まずは部屋の片付けチェックと…思ったけど予想していたよりも部屋は片付いていた。
褒めたくはないけど、偉いじゃん…。
「コーヒーくらいしか無いけど…」
「いらない。自分で飲む物は自分で買って来た。」
コンビニの袋をポンっとテーブルに置く。