ソウルズ!
「ホイっとな。」
頭に霊札を貼られてピクリとも動けなくなる影人。
その間に、学生服を意外と丁寧に脱がして、彼のシャツを捲り上げると・・・
そこには見惚れてしまいそうなくらいに美しい入れ墨が彼の背中を覆い尽くしていた。
その入れ墨は、大きく翼を広げ、今にも背中から飛び立たんばかりに、はためいている朱雀の姿が描かれていたのだった。
先程の朱雀像よりも更に躍動感に満ちており、まるで生きているかの様だった。
・・・否、ソレは生きているかの様では無く、確かに紛れも無く生きているので有る。
一瞬、ソレに目を奪われそうになるが、ふぅと一呼吸の後に、落ち着いてシュッシュッと忍者の如く指の形を変えつつも素早く腕を動かして印を結び、声高に気合いを入れるのであった。
「ハッ、封呪念心、喝!」
・・・刹那、背中の入れ墨が青く輝き、次第に元に戻る。