サバイバル試験
職員は、ただ下を向いたままだった。


校長の命令は絶対だ。


美津子はただ、何もできない自分に情けを感じていた。





















その時、












ガタン―














誰かが椅子から立ち上がる音がした。














美津子は音のした右側を見る。
















立っているのは、誠だった。

















『墨田、どうしたんだ?』
校長は、不気味な笑いを混じえながら問いかけた。













『どうして、こんな試験にしたんですか?




もっと考えれば方法なんてたくさんありますよ。




試験は、生徒達が自分の夢を持って、夢を掲げて頑張るもの。











試験は貴方の遊びのためにある訳ではないんです。








僕は、この意見に









反対です。』



誠は視線を変えずただ校長に向けて自分の思いを語った。









だが、


『反対です』
と誠が言った瞬間、職員の視線はみんな誠に集中した。
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