サバイバル試験

優菜は、下駄箱へと走って行った。




優菜が下駄箱に着くと
立花礼奈と栄野美紗が待っていた。

『もーおそいよ』
美紗は、待ちくたびれた様に言った。


栄野美紗は、クルと巻いた長い茶色の巻き髪にピアスを4つも付けている、周りから見れば確かに近寄りがたい存在だけど、
内心は心優しく乙女な女の子だ。年上からよくモテていた。

『ごめん、ごめん』
優菜は、美紗の前で手を合わせて謝った。




『まぁ、優菜だから許す』
と美紗は優菜の頭をなでた。




礼奈も、それを見て笑っていた。

礼奈は、美紗とは真逆なタイプ
頭もよくて、将来の夢も決まっていて、誰からも頼られて、心優しく、誰からも好かれるタイプだ。







『あれ？優菜は憧くん達と一緒じゃないの？』
礼奈は不思議そうに聞いた。



『憧達？知らないよ』
優菜は周りを見ながら言った。