アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
私の携帯をとり上げて
運転席を出ていった。


「ちょ…ちょっと…待ってよ…」

外はまた雪が深々と降ってきた。



「誰?恵美のなに?」


 そんなこと聞いたって

「俺?俺は恵美の彼氏だけど…」

 恭平に悪いことしちゃった


「は?何ふざけてんのよ?
恵美は俺と付き合ってんだ。
……あ?おまえバカか……?」


 話が見えない……


「ちょっと…
浩二郎!!返してよ!!」


浩二郎に届くはずもない
浩二郎はまた私に背を向けた。


「別れたいって言われたんだけど
……あんたのせい?……」

しばらく浩二郎が静かになった。

 恭平ったら…
 何を言ってるんだろう…

「そんなのいるか?
恵美の思い過ごしだし
………俺は別れる気はないから
そういうことで
よろしく。」


電話を切ってしまった。


「ちょ・・何?
どうして切るのよ~~~」

私は浩二郎から携帯をやっと
とり返した。
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