アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋

見えない向こう

「マジ?サイテーだなアイツ…」


「ほんと…サイテー…
バス停さがしてるんだけど
ほんとまわりなんにもないんだよ。
暗いし雪すごいし…
タクシーだって走ってない
ここマジ札幌なのか……」



「大丈夫か・・・・」



「大丈夫じゃない……
ホント…心細い……
ここバス走ってないんじゃない…」

声がどんどん泣き声になる。



ヒュ~~ヒュ~~~


吹雪の音が私と恭平の声を
遮る・・・・・


「恵美さんごめん・・・・」



「ううん・・・私こそ巻き込んでごめんね…
だけど…ここどこなんだろ」



「頑張れ恵美さん」



恭平の声は沈んでいた。



「う・・・わかってる・・・あんがと…」

泣き声になる
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