アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
恭平とはなんとなく
少し距離ができた気がした。


私とのことを悩みだしてしまったから


それは大人として
やっぱり…どうかと思う。

受験も控えているし
邪魔になったり重荷になったりは
したくない。



いつものように
恭平を送り出す。



笑顔で恭平は手を振り返して
角を曲がっていった。



「切ないよ…恭平…」


そうつぶやく……


甘い抱擁は私にとってだけは
幸せな時間であって
恭平には
何の意味のあることなのか
わからないくらい
おかしなことなのかと
思うと辛い……


「こんなに好きなのに……」


とうとう泣けてきた。

「ダメ…泣いたら自分が
情けなく感じちゃう……」


でも…大泣きしてしまった。
< 244 / 668 >

この作品をシェア

pagetop