アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「今どこにいる?」
甲斐の声


「病院から帰るとこ…」


「車?」


「うん…」


「うちに来る?」


家と聞いてためらった。


「あ…それじゃ私が迎えに行くわ。」


「うん。帰ってきて即効ビール飲んじゃったし~」


住所を聞いて車を走らせた。
心が葛藤している。
利用してるんだ・・・・私
でも・・・甲斐と今一緒にいたい
人のことばっか考えていられないよ…

一人ごとのようにブツブツ言ってる


住所通り来るとそれはそれは
屋敷のような住宅街


「お金持ちなんだ・・・・・」

ため息の出るような屋敷
甲斐から電話が来た。


「通りすぎちゃってるよ~
後見てみろ~」

振り返ると
道路の真ん中で甲斐が大きく手を
振っている・・・・・


その姿に罪悪感と安堵感
複雑な気持ち・・・・・・


「うちでいいっしょ~」

甲斐の後にそびえたつ屋敷に
驚いた。
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