アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
甲斐の元気のなさが心に残った。


私にはきょうだいがいないから
兄の死とかピンとこないけど
親と同じくらい
ショックなことなのだろう……



「さびしいよ…甲斐…」

いつもあたりまえにそばに
いてくれる甲斐が
そばにいないのはとても寂しかった。


「私は欲張りなんだよね・・・・
絶対友達になりたくないタイプ」



夕陽が真っ赤だった。


思わずバルコニーに出て
まだ西日のきつい空を見ながら
コーヒーを飲んだ。



恭平はよっぽど芽理衣が好きなんだ
彼女に別れを告げるくらいだもん…

今の彼女よりも
芽理衣を選ぶ


恭平らしい・・・・・
二人同時に付き合えるタイプじゃない


また携帯が鳴った。


「恵美さん~腹減った~」
わがまま坊主のお世話しなくっちゃ



恭平のために何かできるのが
嬉しくて仕方ない……



「はいはい~」
飛ぶように階段を下りて
恭平の元に飛んで行く・・・・


哀れな恋心・・・・・
可哀そうだね恵美・・・・・
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