アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
日曜日
恵美さんはいつものように
仕事に出かけていった。


俺は図書館で本をかりに
自転車で出かけた。

図書室は大きな公園の中にある。


家族連れであふれている。
色づいた木々がキレイで俺も
ため息をついた。


「キレイ~」

可愛い高い声がした。


「これ見て、見て
真っ赤でしょう」



「お~めっちゃ真っ赤だね。」



前に歩く家族連れだった。



小さな女の子は紅葉の葉をひろうたび
色の分けられたビニール袋に入れている。



「これは黄色でしょ?
ほら次は赤・・・・・・」



そのたびに両親の元に走ってくる。


微笑ましい光景だった。


父親は女の子を持ち上げて
肩車をした。


「高い~高い~」

そう言うと紅葉した樹木から
キレイな葉をプチンプチンととった。
< 457 / 668 >

この作品をシェア

pagetop