アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
穏やかだった甲斐との関係も


お兄さんが亡くなったことで
会社の経営に携わるのか
このまま医者でいるのか

甲斐の悩みは深くなる一方だった。
イライラは私にも突き刺さる。


兄貴のようには
いかない・・・・・
できない・・・・・


そう愚痴っていた。


親戚にいい人材がいるから
そっちにまかしてはくれないだろうか



私に聞く

「医者と社長・・・・
どっちか一つメグはどっちとる?」



「そんな難しいこと・・・
私には言えないよ・・・・・」


甲斐はため息をつく


「ここでどっちか選んでくれたら
楽になるのにな・・・・。
メグはそういうとこ逃げるよな。」


不機嫌な甲斐・・・・


「そんなこと言われたって…」



「どっちにもいい顔していたい
根本的にそういう性格だから
確信につけないんだぞ。」


「私にあたらないでよ。」


 バカ・・・

「あいつならなんて答えるかな……」

本当に・・・・
小さくつぶやいた甲斐の言葉が
聞こえたのは
私への警告だったのかもしれない。
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