アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「どうして言いづらいのか
教えて・・・・。
姪っ子のためにおじさんが
どこかに連れていくのがどうして
そんなに言いづらいのか…」



甲斐が黙り込んだ。



「おかしいよ…甲斐……
何か隠してない?」



「別に隠してるってことじゃないし
言わなくてもいいことかなって
思ってただけだし……
メグがいろいろ悩んだらイヤかなって
思っただけ。」



「悩む?」

甲斐の口から聞きたかった……


「音色の母親
つまり死んだ兄貴の嫁は
俺のモトカノ……だからさ……
そんなの聞いたら
やだろ?」



「別にやだって…こともないけど…」



「俺はさメグと恭平くんが
同じ家で暮らしているの
ホントはイヤなんだ。
いつメグの心がまた恭平くんに
傾くんじゃないかって……
だからさ…反対にメグもイヤなんじゃないかって
俺も詮索されんのやだったし……」



甲斐の優しさと本音が見えた気がした。
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