アイシテルって言えなくて～大人女子と高校生の恋

めっきり甲斐と会う時間が減った。


忙しいのはわかってる。


病院だけじゃなくて
実家の後継者のことでも
バタバタしているようだった。


もう約束していたデートも
何回もドタキャンされていて
理解も限界に近付いていた。



「医者でいることにする。
音色がお医者の俺が一番かっこいいって
選んでくれたからさ～
誰かが背中を押してくれたら
って思ってたんだ」

私が答えられなかった質問

あの時初めて甲斐に
キツイことを言われたんだ。


「ということでメグは
医者の妻になる。
そのつもりで・・・・。少し
バタバタするけど待っててな～」


音色ちゃんの正直な子供の
目線が甲斐をお医者のまま
生きていくことを決心させた。


なんだか自分のふがいなさを感じる。

「私だってお医者の甲斐が
好きだよ」


そう言えなかったのは
私が大人だからだし・・・


と音色ちゃんにまた嫉妬してる。