アイシテルって言えなくて~大人女子と高校生の恋
「甲斐先生も残酷だよな…」


恭平がつぶやいた。


「え?何?」

私が聞き帰すと恭平は
慌てた様子で

「別に~」と言った。



「あ…やっちゃった……」

私は甲斐のプレゼントに一緒にいれる
カードを持ってきてしまった。
気にいったカードがなくて
さがしていたけど結局時間がなくて
仕事場で慌てて書いたから……


バックの中に入ったまま・・・・


「恭平ちょっと待ってて」

タクシーチケットを渡して
甲斐のところに戻った。



処置室の前のイスに
音色ちゃんが眠っていた。


モコモコの顔のダウンジャケットが
温かそう。



 生意気なチビちゃん


私はおもわず涙でへばりついた
髪の毛を静かにはがして
甲斐の声のする方に近づいた。
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