年上彼氏様


タワーマンションの最上階のこの部屋から

見る景色はすごく綺麗で。

夕日が海に沈むところまでバッチリ綺麗に見える。


こんなところに住んでたんだ。

リビングも広くて、家具も黒や茶色で統一されている。

ちゃんと整理してるんだなぁ~

性格って出るよね。


ぐるっと一周見渡しているあたしに

「親に電話しなさい」

ふいに聞こえた彼の言葉に首を傾げると

「今日帰すつもりないから」

彼が低い声で近付いてくる。

・・・なんか怒ってる?

やっぱりあたしがあんなドジしたからだ・・

「ごめんなさい!!」

ペコっと頭を下げて必死で謝る。

「何が?」

ため息を付きながら聞いてきた。


「あたしが、あんなドジしたから」

「そうだね。沙良があそこまでドジだとは思わなかったよ」

う、やっぱりそれで怒ってたんだ


距離が近くなる。

整った顔がすぐ前にあって

それだけで心臓がパンクしそうなくらい

ドキドキしてる。


「でもまさかそれで俺が機嫌悪いなんて思ってないよね?」

へ?


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