年上彼氏様


ぽろりと零れるような独り言を、ちえりが逃すはずもなく。



「フフフッ..」


何故か分からないけれど不敵な笑顔をしてみせる。



「何?怖いんだけど」


「そんなあんたに朗報よ、朗報!今日さ、大学生と合コンなのよ」


「はぁ?合コン!?高校生なのに?」


「いいじゃない、それくらいっ!で、場所は駅前のほら、イタリアンで..」


「あーあの、我が町唯一のオシャレレストラン」


「そうそう!そこでやるからさ、時間は7時ね」


「えーでも..」


合コンなんてさすがに悪い気が..


「断る、なんてそんな選択肢、ないからねっ!」


ぴしっと指差したちえりに少しだけ恐怖を覚えたあたしは知らない間に大きく頷いていた。



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