年上彼氏様


声をかけてきたのはクラスの中では
結構仲のいい北村君。

席が隣同志で、物の貸し借りとかもしてる。


そうそう、彼もモテるんだよ。


「彼の余裕をぶち壊したいんだけどさ~」

「へぇ~、結構コワイ事すんだな」

ニヤッと笑顔を見せる。

この顔、あたしはキライじゃない。

「だってね、いっつも余裕ぶっこいてるし。ちょっと
焦ったところを見てみたいと言うか・・」

「だったら他の男に告られたって言ってみれば?」

「それもね~言った事あったんだけど・・
あの人、なんて言ったと思う?」

「何て言ったんだよ?」


あれはたしか付き合い初めの時

街中を一人でぷらぷらしてた私に声をかけた
人がいたの。

しかも普通のナンパならまだしも、

一目惚れしたとか言われて。

真面目そうな男の人に。

ちゃんと断ったけどそれを彼に言ったらさ


「そうなんだ。モテるからね、沙良ちゃん」

って笑顔で言っただけ。


「ね、どう思う?」





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