年上彼氏様
「すーはー」
学校を出たらきっと彼が車から出て待っていると思う。
その姿を想像するだけで緊張してくる。
会う前はいつもそう。
ドキドキして緊張して。
手なんかすっごく冷たくなって。
心臓だってバクバクしてる。
でも北村くんに言われた言葉が
ちょっとだけあたしを勇気付けてくれる。
自信をくれる。
校門を出ると黒い車が止まっていて。
彼がいつものように車から出てきた。
笑顔で、手を振って。
「沙良」
って笑顔で迎えてくれた彼に何か言おうとしたその時
「お~い沙良!!」
後ろからの叫び声に振り向く。
あの声って北村くんだよね?
「ど、どうしたの?」
北村くんがあたしの元まで来ると
「沙良、お前靴見てみろよ?」
クスッと笑った。
言われた通り、靴を見てみると
「ぎゃ!!」