携帯小説的恋
『よみかいランド』駅に着くと、月人君があたしに、

「ちょっと待ってて」

そう言って、

ゴンドラ『スカイシャトル』のチケットを買いに行ってくれた。

なんだかんだ言っても、月人君って優しくて気が利くよね。

「はい、順の分」

チケットを手渡され、お金を出そうとバックを探った。

「あ、お金はいいよ。電車賃以外は今日は俺の奢りで。弁当も作って貰ってることだしさ。ほら、行くぞ」

また手を引かれてゴンドラに乗り込んだ。

僅か5分程の空中遊泳。

眼下に広がる遊園地の全貌に、胸のドキドキが止まらない。
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