携帯小説的恋
「いや、その、それはつまり……

それは、彼氏と一緒に遊園地に行ったら、の話で……」

月人君に見つめられ、

あたしはもう『蛇に睨まれた蛙』状態です!

手は繋がれてるし、ここは空の上、ゴンドラの中だし……

何処へも、逃げも隠れもできましぇ~ん

「今日は俺と順は彼氏と彼女の設定だろ?

じゃ、やっぱり頑張んないと」

繋がれた手に、心なしか、力が込められたような気がした。



嗚呼、桃花ちゃん、

もう駄目です。

野獣月人に先手を打たれてしまいました。
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