携帯小説的恋

◇順の呟きから

「<バンジージャンプ>」

月人君がそう叫んで立ち上がった。

うわぁ~

気合入ってるぅ~

絶叫系のジェットコースターも、楽しんでた様子の月人君。

物足りなかったのかな?

でも……

バンジージャンプ台の下に来て、急に元気をなくした月人君。

見上げるように高いジャンプ台は、とても常人が気軽に飛び降りれる代物とは思いがたく、

彼の恐怖がヒシヒシと伝わってきた。

楽しみに来てるんだから、無理することなんてないよね。

あっ……

注意書きの看板の下に、『十八歳未満は保護者の同意が必要』の但し書きを発見。

良かったぁ~

これがあれば、月人君の面目も立つってもんでしょ。

引きつった笑顔で残念がる月人君を見て、

なんだか、可愛いって思っちゃった。
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