携帯小説的恋
「そろそろ、お昼にしない?」

気分転換した方がいいよね?

「そうだな、そろそろ腹減ったかも。早めに食べて、午後に備えよう!」

あたし達は、遊園地内にある公園に向かって歩き出した。

あたしは、芝生の広場を見渡せる大きな木の木陰を選んで、持ってきたレジャーシートを広げた。

あっ、しまった!

バスケットから出てきたのは、1m四方ほどの小さなキティちゃんの一人用シートだった。

「ごめん、間違えちゃったみたい」

「いいよ、俺は、草の上で。俺こそ、全部お任せで、すまんな」

なんの躊躇もなく、月人君は草の上に胡坐を書いて座った。

あたしは一人、キティちゃんのレジャーシートに腰を落とす。
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