携帯小説的恋
星野さん?

ワイルドキッズは丁度あたし達の目の前で、二手に別れて方向転換した。

星野さんは、途方に暮れて走る足を止めた。

「あれ? 星野? 何やってんだぁ」

月人君も気が付いた。

「あ、月人君?

もう、やんなっちゃう、弟達がこの暑さで服脱いじゃって……

もう駄目、あたし一人じゃ捕まえらんない……」

確かに、今日はもう十月とういうのに結構な暑さだ。

「捕まえて、服着せりゃぁいいんだな」

そう言うと、月人君が走り出した。

わぁ~早い!

ってもんじゃない、

そのダシュ力はさすがラガーマン。

たちどころに、二匹のワイルドキッズは捕獲された。
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