携帯小説的恋
「えぇ~、僕達、警察に捕まっちゃうの?」

「おまわりに見つかればな。

お前らの姉ちゃんは、そのことを心配してる。

だから服を着せようと必死になってお前らを追いかけてたわけだ」

二人が顔を見合わせて、ブルッと震えた。

「早く、服、着なくちゃ……」

二人は立ち上がると、星野の方へ駆け寄って行った。

「「姉ちゃん、服」」

おう、やっぱ凄い効き目だぜ、姉貴。

俺は心の中で、遠い日の、俺をもてあそんでいた姉貴に礼を言った。
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