携帯小説的恋
「は?」

訳がわからず、問い返す。

「お前の名前は?」

怖い顔で睨まれる。

「知らない方に、名前を告げる訳には……」

「知らない仲じゃねぇだろ?

お前、ジェイだろ?

俺、お前のファンなんだよ」

「は?」

「わかんねぇ奴だな!

俺は『つきひと』。

知ってんだろ、この名前」

「あ、つきひと君?

いつも感想ノートにコメントくれる?」

いやぁ、こんなことってあるんだね。

でも、つきひと君と目の前の真っ黒と、イメージがどうにも結びつかないよ!
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