携帯小説的恋
いつものコンビニ前では、月人君が何やら眉間に皺を寄せ、恐い顔して座っていた。

「コマンダー月人!

ジェイ、只今参上いたしましたっ」

あたしは最敬礼で月人君の前に立った。

「お前さ、ああいう、王子様的告白を期待してたわけ?」

あたしの最敬礼に敬意を払うでもなく、月人君があたしをチラッと見上げた。

「え?」

「『大嫌いヤンキー』の最終回、山田の告白のくだり」

「えっと、それはですねぇ~

この間の経験で、あたしとしては、男の子の以外な一面っていうのが、実はとっても新鮮で魅力的に映るってことがわかって、だから敢えて、ヤンキー山田に王子様的告白をさせてみたわけです」
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