携帯小説的恋
俺はイラつく気持ちをぐっと抑え、コンビニ前のベンチで順を待った。

携帯片手に昨日の更新分にざっと目を通す。

きっかり四時。

俺の目の前に、女の足が立ち止まる。

「お待たせ」

顔を上げると順がいた。

「おう、まぁ座れよ」

俺の言葉に素直に従う順。

「ねぇ、遊ぶって、何して遊ぶの?」

「まぁ、待てって、そう慌てるなよ。

その前に、俺の感想聞けよ。

沙耶ちゃんとヤンキー山田の会話って、微妙に噛み合ってなくね?

あれって、ワザとか?」

俺は溜めに溜めた感想を吐き出した。
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