携帯小説的恋
俺は、順が隣りに座ったのを確認すると、いつもの調子で一人ゲームに没頭する。

バン、バン、バン……

バン、バン…バ、バン……

おおっ、調子いいぜぇ~

次々と倒されていく、ガンマン達。

――お、お尋ね者だな……

ババン!

ジャラジャラジャラ……

台の下のポケットに、大量のコインが溢れ出る。

「わぁ、つきひと君、凄いね」

いつのまにか、俺の後ろから覗きこむように近づいてきた順の声が、肩越しに聞こえた。
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