携帯小説的恋
「ま、まぁな……」

俺はテレ半分、得意半分の微妙な気持ちで鼻を掻く。

「男の子って、こういうの好きなんだね」

なんだ、なんだ、その冷めた物言いは……

「そう言う女は何が好きなんだよ?」

俺の言葉に、順はセンター内をキョロキョロと見回し始める。

「あ、あれ!」

その指差す先には……

プ、プリクラかぁ~~

「友達記念に、撮ろうよ!」

今度は俺が順に袖を掴まれ、ズンズンと引きずられて行く。
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