携帯小説的恋
ふざけてポーズを決めたあたしの横で、画面を睨んで斜に構える、月人君が妙にカッコ良くて、

不覚にも、ドキっとしちゃった。

月人君はそんなあたしの横で、ただただダルそうにあたしの様子を眺めてた。

一人アタフタ、ドキドキしてる、そんな自分に恥ずかしくなって、

思いっきり写真にデコってグチャグチャにしちゃった。

口元には牙、

顔の周り一杯に鬣を描いて、

あたしの頭にはおまけのティアラ。

どうだ!

題して『美女と野獣』。
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