携帯小説的恋
だって今日は遊びのお誘いメールが来なかった。

なのに、何故?

あ、携帯の電池が切れちゃったとか?

メールしようと思ったら、携帯忘れちゃったとか?

「順ちゃんとつきひと君、なんかラブラブだね」

ニッコリ笑って桃花ちゃんが言う。

「ナイナイ、それはナイ。あたし達、友達だから」

「そうなの?

でも、順ちゃん、とっても嬉しそうだよ」

――そう言う桃花ちゃんも、とっても楽しそうだよ。

「また先生が集まってくると可哀想だから、あたし行くね」

「そうだね、その方がいいね」

あたしは桃花ちゃんと教室を後にした。
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