携帯小説的恋
「だって、グランドって暑いじゃない。

なに? つきひと君も触りたいわけぇ~

いいわよ、ほら、減るもんじゃあるまいし」

腕を掴まれ、危うく胸に触らせられそうになる。

「マノン、つきひと君、困ってるじゃないか?

あんまり若い子をいじって遊んじゃいけないよ」

「なによ、サトシ、あたしの身体をあたしがどうしようと勝手でしょ!」

助かったぁ~

そこには中川先輩が立っていた。

「僕にかまってもらえないからって、子供もみたいな真似は感心しないな。

そんなに寂しかった?

今日は練習の後、真っ直ぐマノンのとこへ行くからさ」

マノさんを後ろから抱きしめるように、先輩がそう囁いた。
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