携帯小説的恋
――若いっていいわねぇ~
あたしもあと五歳若けりゃ一緒に行くんだけどぉ~
そう言いながらも、マノさんは帰り支度に手と身体を動かしていた。
俺は混乱しながらも、練習用のボールを回収し、水分補給用のジャグを片付け、車に積み込んだ。
「じゃ、あたしはこれで」
そう言って車に乗り込むマノさんに、俺は答えを求めて視線を向けた。
「マノさん……」
俺はババ抜きのジョーカーを引き当てた子供の気分だ。
「月人君、なに情けない顔してんのよ。
君はね、ちょっとばかり自分の気持ちに鈍感過ぎるのよ。
特に恋愛に関してはね。
そういうとこ、あたしに似てる。
でもね、気付かないうちに過ぎ去ってしまう恋もある。
それって勿体ないでしょ。
あたって砕けろ。男でしょ!」
――自分の気持ちね……
い、いや……俺って、実は、みんなにいじって遊ばれてる?
あたしもあと五歳若けりゃ一緒に行くんだけどぉ~
そう言いながらも、マノさんは帰り支度に手と身体を動かしていた。
俺は混乱しながらも、練習用のボールを回収し、水分補給用のジャグを片付け、車に積み込んだ。
「じゃ、あたしはこれで」
そう言って車に乗り込むマノさんに、俺は答えを求めて視線を向けた。
「マノさん……」
俺はババ抜きのジョーカーを引き当てた子供の気分だ。
「月人君、なに情けない顔してんのよ。
君はね、ちょっとばかり自分の気持ちに鈍感過ぎるのよ。
特に恋愛に関してはね。
そういうとこ、あたしに似てる。
でもね、気付かないうちに過ぎ去ってしまう恋もある。
それって勿体ないでしょ。
あたって砕けろ。男でしょ!」
――自分の気持ちね……
い、いや……俺って、実は、みんなにいじって遊ばれてる?