弱いあたし
「先生から電話掛かってきてね。今日学校行ってないんだって?何してたの?」
「・・・」
「何も言わないの?」
「・・・」
俯いて黙り込む。
「学校で何か嫌な事でもあるの?」
「・・・っ」
つい反応する。
『伝えなきゃ伝わらない』
凪斗の声が蘇る。
そして、打ち明ける勇気を出した。
「あたし・・いじめられてるの・・・」
「え・・・?」
今日あったこと、今までのこと、全部を話した。
お母さんは黙って聞き、直樹はゲームに夢中だった。
「奈緒・・今までずっと言わなかったの・・・?」
「うん・・。お母さんに心配かけたくなくて・・・っ」
「奈緒、ご近所さんに言ってないよね?」
え・・・?