弱いあたし
「凪斗にもされてねえの?」
「うーん・・・。微妙・・・」
「そうかぁ。じゃあもし違ったら俺が一番か」
二カッと子供みたいに笑う淳。
「奈緒って1回、1回の反応がおもしれえな」
「遊ばないでよ!」
「あははっ。悪りぃ、悪りぃ。ちょっとした癖でさ」
施設に着いた。
「奈緒!おかえり!」
「ふぎゅぅ・・・」
聖美さんに抱き締められる。
「聖美、奈緒が死ぬぞ」
淳はランドセルを持ったまま中へ入って行った。
「ごめん!大丈夫?」
あたしから離れて心配する聖美さん。
「平気です・・・」
鼻がつぶれた気分・・・。
中へ入るといい匂い。
「あ、奈緒!」
香奈さんがエプロンを付けてお玉を持っている。
「どう?似合う?」
香奈さんはエプロンをつけたまま1回転。
「お似合いです」
「やった!あ、これ!凪斗からプレゼント!」