弱いあたし
「可愛い・・!」
可愛い服をあたしに差し出す香奈さん。
「よかった!凪斗が聞いたら絶対喜ぶ! もうちょっと待ってて!夕飯できるから!聖美!手伝いなさい!」
香奈さんは聖美さんを連れてキッチンへ入った。
「奈緒美は・・?」
「あぁ、奈緒美?凪斗とどっか出掛けたよ」
「そうですか・・・」
あたしは昨日以来、奈緒美と仲良くなった。
「誠吾!あれ、誠吾は?」
ランドセルを置きに行ってた淳が誠吾君を探してる。
「洗濯物たたんでるはずだよ。その辺に居ない?」
香奈さんが言う。
「んだよー。せっかくゲームしようと思ったのに。まあいいや。奈緒いじめて遊んでよっと」
「え!?」
あたし!?
「淳!奈緒いじめたら許さないよ!」
聖美さんと香奈さんが淳を睨む。
「うおっ。女って怖えーな。いじめねえよ。奈緒は凪斗の大切な女だし」
「?」
「淳!それは言うなって言われてるでしょ!」
「どういう・・・?」
何の話をしてるの?この人達は。
「奈緒は気にしないで♪」
「はい・・・」