これが僕らの勇者伝!
ひめとまお
─一方その頃…
陽の光が当たらない暗黒の世界
樹木も河川も無いだだっ広い荒野
そこに一際目立つ切り立った岩山
頂上には無機質なレンガで造られた巨大な城がそびえ立っている
そこから聞こえる不気味な音は悪魔の叫びか鬼の唄か
魔王の城
そこに足を踏み入れた者は
生きて帰ることはできないという…
「きゃはははっ!まおちゃんよわ~い!」
「もお~!ねぇもう一回!もう一回だけやろう!ひめちゃん!」
「もうや~だ~、これでもう125回目だよ~!ね~む~い!」
「ねぇ~おねが~い!」
ぶっちゃけ魔王はヒマだった!
部下である悪魔や魔獣たちが全て慰安旅行に行ってしまったのだ
魔王は唯一の未成年だったので、参加できず
城に一人留守番する羽目になった
すっごいヒマだった!
なので姫を連れて来た、同い年の同性だったので良い遊び相手だった
そして今、キングっちやゆうやたちが大変だということは露知らず
ウイイレでものすごく盛り上がっていた
ひめとまおは意外とゲーム好きだった