外見うさぎ中身もうさぎ

「…空、壱輝は?」


教室に壱輝の姿が見えないので、空に聞いてみた。


「あぁ、壱輝?ここんところ、毎日サボり」

「…」

「お前ら、なんかあったのか?みんな心配してんだぞ」

「…ありがと………今日の放課後に全部、話すね……」

「それ、壱輝もいた方がいいんだろ?」

「…うん……」


こくんと頷いた。

「ちょっと、待ってろ」


そう言って、空はケータイを取り出した。

そして、誰かに電話をかけ始めた。


「…おぅ、お前さ今日みんなで集まる気ない?」

「え?だから、優太達とかと」

「オッケー、じゃあ、駅前のカラオケでな?」

「時間は、あとでメールすっからっよ」




電話を、切ると空は私にほほ笑んだ。


「壱輝も、来るから安心しろ?」

「ありがとっ!!」

「…でも、お前っらがいること言ってないからちょい遅れて来い」

「…ん、わかった……」




話さなくちゃ。

話すときが、来たんだ。
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