外見うさぎ中身もうさぎ
声も出なくて…

暴れも出来なくて…

泣きも出来なくて…

言葉も出なくて…



でも、体は拒否するように震える。




「…ぃ…おぃ!」

「………」

「おぃ!うさぎ!!」

「……は…ぃ…」


耳にやっと届いた壱輝の声。


絞り出した声で返事をする。


「ちょっと、ここで待ってて?」


こくんと頷いた私を、見て壱輝はバイクを下りてコンビニに入って行った。


よく見れば、ここはコンビニの駐車場。



バイクを下りて、駐車場に座り込んだ。
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