君に言いたい2つの言の葉
私はそんな千佐登を追い詰めるわけも無く、下を向いた。

「・・・不良の人たちばっかりだったら、どうしよう・・・・・」

ぽつり、と呟く。

「ハイ、沓沢の班ー、こっちの人たちを学校案内ね。ただぐるっと校内を回るだけでいいから。ハイ・・・じゃー行ってらっしゃい」

「で、・・では、こちらです・・・・」


私は、同じ班の子と、K高の人をつれて、昇降口に入った。

上がってしまったのか、いつも見ている昇降口が少し揺らいだ感じがした。
私達が案内しなくちゃいけないK高の人は全員男。
同じ班の女子なんかは、もう話しかけていて。

逆に男子はぶっすーと頬を膨らませていた。

そりゃ、そうだよね・・・。

すると、少し不良みたいな感じの人が私に話しかけてきた。

「ねー、班長サン、可愛いね!俺らの学校においでよ!まぁ、その頃には卒業しちまってるけど、俺ン所の学校にいる女よりイイ女だしなー」

「え・・・あ、あはは・・・・・その、考えておきます・・・。ありがとうございます・・」

どうして、こういう人はどんな人でも気楽に話せるのかな?
それが普通なのかな?
・・・・・何コノ人、笑ってる・・・。返事なんてしなきゃよかったよ・・・。

「班長サン、次はどこを案内してくれんだぁ~?」

気味悪い笑顔を投げかけられた後、私の肩をいきなり引き寄せられた。
ちょっと・・・、アンタ達、見てないで助けてよ・・・ッ!

女子がこっちを見て哀れむ顔をした。
・・・・ムカつく・・・。

「ねね、メアドとか持ってるだろ~?教えてくれよぉ」
「・・・・・・その・・・」

しつこい・・・・
こんなときに千佐登がいれば・・・・。

「黙ってちゃわかんねぇってぇ。教えてくれるよな?」

・・・・・・命令口調・・。
私のお姉ちゃんみたい・・・。
何をするにも私・・・。

って、今はグチってるヒマはないよね・・・

どうしよう・・・・・

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