近距離カレ=カノ
★9年前★
「日向〜ッ!!」
「ひなちゃーん!」
確か9年前、あたしたちは小学校1年生くらいで、
あたしは夜1人で家を飛び出した。
あたしは昔から気が強くて。
お母さんと喧嘩して家を飛び出した。
喧嘩の理由はあたしのおもちゃが無くなったと言うだけのこと。
それだけで家を飛び出して。
あたしは昔からそんな性格だったんだけど、
実は寂しかった。
暗くて怖かった。
でも怖すぎて歩けなかった。
「グスッ、うぇーん!!まま〜っ!!」
あたしはその場でしゃがみこんで泣いていた。
その時確か足音が聞こえてきて…
誰かがあたしのこと抱き締めた。
その人は…
「り、ん?」
「日向ッッ!探したんだぞ!?何処行ってんだよ」
「ごめんなさい」
「俺こそごめんな、日向に怖い思いさせて実は日向のおもちゃ無くしたの俺なんだ。」
「えっ!?」
「いやぁ〜前に日向に借りてたのすっかり忘れてた!!」
「うん。もういいよ。だって探してくれた」
そしたら凛は優しく笑って…
あの言葉を言った…