ivory

ruby red

きょろきょろと周りを見渡さなくても見つけた。

同年代の男の子達がいっぱい誰かを待って立っていたのに。。。

男にしてはそんなに背は高くなく、私と同じ位なのに。

明らかに光った、存在感。

そう思ってしまうのはひいき目だったりするのかな?

YSLの文字がバランスよく重なったTシャツと凝ったデザインのデニム。

近付く私に気付いてちょっと笑って見せる。

変わらない。

ヒロユキだ。


「おー!久しぶり。」

育ちの良い余裕のある話し方は5年前から変わらない。

「ホント久しぶり。先輩は変わらないね?」

「お前は化粧上手くなったね!」

軽く肩を叩こうとする私の手を交わしておどけてみせるヒロユキ。

太陽に焦がされ私は熱くなった。
< 30 / 30 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop