ivory
女の子が待機する部屋には3人の先客がいた。

「ユウおはよー。」

ダイニングテーブルに白い鏡を立て、アイロンでキャラメル色の髪を綺麗なストレートにしてるのは、レイカ。

贅肉が全くないであろうモデル体型に日本人離れした整った顔立ち。

ViViモデルの長谷川潤に似ている。

25歳らしいが服装もViVi系でもっと若く見える。

近寄りがたい美人なのに性格は気さくでフレンドリーだ。

「まだお仕事中?かなり会いたいんだけど!!」

リビングの茶色いソファーに深く座って営業電話をしてるのは、アユ。

元々私達の住む福岡で一番の歓楽街、中洲にあるキャバクラでかなりの人気だった23歳だ。

「ユウさん、おはよー」

洗面所から歯磨きをして出て来たのはおっとりした口調のモエ、20歳。

店的に‘おっとりしてフェロモンむんむん’で売ってるらしい『ユウ』にとっては系統が似てて敵対心を持ってしまう相手だ。
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