幕末〓冷血の鬼
「私は何もしていません。ただ土方さんが辛いなら力になりたいと思っているだけで………」

「それだけで良いんです。あの人は素直じゃありませんから、影から支えてあげてください。」


沖田さんはそう言って何処か遠くを見ていた。


この頃、沖田さんはよく何処か遠くを見ている。


「沖田さん、何処にもいきませんよね?ずっと新選組で一緒にいますよね?」


私の質問に驚いたらしく沖田さんは目を丸くしたが暫くするとニコッと笑った。
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