幕末〓冷血の鬼
亭主に教えられた部屋に行くと新見は酒を飲んでいた。


俺が襖を開けると新見は気づいたらしく、俺らを睨んできた。


「誰だ?」


「土方です。」


俺はそう言うと総司と一緒に部屋に入った。


「土方くん。それに沖田くん。」


新見は俺達を見て顔を強ばらせた。


俺と総司がここに来たのでただ事ではないと何かを感づいているのだろう。


「新見さん。切腹の覚悟を。」


「切腹だと?」


「新見さんは、押し盗みや金を強請をしましたから。」


総司はそう言ってニコッと笑った。


< 141 / 627 >

この作品をシェア

pagetop