幕末〓冷血の鬼
「やはり恋花さんじゃ。わしの事覚えているか?」


こんなに個性的な人を忘れる訳がない。


「龍馬さん!」


「龍馬だと?」


土方さんの言葉に私は青ざめた。


(そうだ。土方さんと龍馬さんは敵同士で…)


「その言葉のなまり、それに腰にさげている刀は陸奥守吉行だな。坂本 龍馬か?」


「そうじゃき。わしは坂本 龍馬じゃ。そう言うおぬし誰じゃ?」


「新選組副長 土方 歳三だ。」


「ほほう。おぬしがあの鬼の副長と呼ばれる土方さんか。」


龍馬さんはそう言って私達に近づいてきた。
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