幕末〓冷血の鬼
「たまに此処に来るんだ。」


土方さんはそう言うと懐から冊子を出してきた。


「それは?」


私がそう聞くと土方さんは頬をほんのり赤くした。


「句を書いてるんだ。」


「句…ですか?」


「ああ。」


「読ませて下さい。」


私がそう言うと土方さんは少し躊躇ったが冊子を私に渡してくれた。


その冊子には土方さんが墨で書いた句が沢山ありいくつかの句が私の目に止まった。
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