幕末〓冷血の鬼
勝さんはそう言うとニコッと笑った。


「さて、日も暮れてきたし帰るか。恋花ちゃんももう帰った方が良いよ。」


「あの………新撰組の屯所までの道のり教えてほしいのですけど…」


私の言葉に勝さんは目を見開いた。


「新撰組の屯所って、もしかして土方の小姓を?」


「はい。でも何故知ってるんですか?」


「龍馬が言ってたからね。そうか、恋花ちゃんだったのか。」


「そうですか。」


「でも恋花ちゃんも大変だね。あの土方の小姓なんて。」


「そんなこと無いですよ。」


私がそう言うと勝さんは私の頭の上に手を乗っけた。
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