幕末〓冷血の鬼

「はい。よろしくお願いします。」


使いの言葉に近藤さんは喜んでいるが、俺は何かが引っかかる。


しかし会津藩の上が決めた事だ俺がどうこう言える訳ではない。


俺達は赤地に誠と書いた旗を持ち目的地に向かった。


目的地に着き辺りを見渡すがやはり変だ。

「歳、そんな顔してどうした？」


俺が眉間にシワを寄せてるのに気づき近藤さんは俺に聞いてきた。


「なあ近藤さん。変だと思わないか？」


「何がだ？」


「総大将のいる所には先鋒隊という隊があるが戦い方を知らない弱い隊だと聞いている。それに比べ嵯峨にいる大将には来島　又兵衛と言う腕の立つ剣豪がいるらしい。」