幕末〓冷血の鬼
(心が痛む?)


何故心が痛むかわからないまま俺は自然と口を動かしていた。


「君はよくやってるよ。」


俺がそう言うと恋花さんは首を横に振りただ俯いてしまった。


俺は無意識のうちに恋花さんの頭をそっと撫でてしまっていた。


恋花さんも驚いたようで顔を少し上げ俺の顔を見てきた。


「君は女の子なんだ。俺達を温かく見守ってくれれば良い。自分を責めるな。」


俺がそう言うと恋花さんは眉を寄せた。


「でも私は…」


「では俺達のように刀を持つか?池田屋で見ただろ?俺達の人斬りの姿を。」


恋花さんが言う前に俺は言葉を遮った。
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